大慈寺跡 (daigi-ji-ato)の石碑文の説明


☆ 大慈寺跡の石碑文はこの様に語り伝えております。・・・

   「大慈寺」は建暦二年(1212年) 源 実朝 が創建した寺であり、「新御堂」 と号した。
   建保二年七月二十七日に大供養が行われた。
   尼御台の北条政子も 将軍源 実朝も、格式のある儀礼を整えてこの供養に臨席しました。

   その後、正嘉元年(1257年) 征夷大将軍 宗尊親王の時に、本堂、丈六堂、新阿弥陀堂、釈迦堂、
   三重ノ塔鐘楼
 等すべての堂塔に修理を加えたので、その美観は創建当時をしのぐほど壮麗
   なのものであった。と「東鑑」(吾妻鏡)に記載されている。

   当時の大慈寺の盛観さを想い描くことが出来る。

   それ以来七百年の歳月を経てた現在、(平成20年から数えて創建は796年前となる)、
   壮麗であった此の地は、当時の大伽藍の礎石の一石も残してなく、見出すことは出来ない。

   世の転変を想うと感無量である。

         昭和三年三月 建之

                                   鎌 倉 町 青 年 団