「大慈寺」は建暦二年(1212年) 源 実朝 が創建した寺であり、「新御堂」 と号した。 建保二年七月二十七日に大供養が行われた。 尼御台の北条政子も 将軍源 実朝も、格式のある儀礼を整えてこの供養に臨席しました。 その後、正嘉元年(1257年) 征夷大将軍 宗尊親王の時に、本堂、丈六堂、新阿弥陀堂、釈迦堂、 三重ノ塔鐘楼 等すべての堂塔に修理を加えたので、その美観は創建当時をしのぐほど壮麗 なのものであった。と「東鑑」(吾妻鏡)に記載されている。 当時の大慈寺の盛観さを想い描くことが出来る。 それ以来七百年の歳月を経てた現在、(平成20年から数えて創建は796年前となる)、 壮麗であった此の地は、当時の大伽藍の礎石の一石も残してなく、見出すことは出来ない。 世の転変を想うと感無量である。 昭和三年三月 建之 鎌 倉 町 青 年 団 |