『吾妻鏡』 における 稲村ガ崎 (inamuraga-saki) の記述
稲 村 ガ 崎 に か ん す る 『 吾 妻 鏡 』 に お け る 記 述 ・・・
《建久２年(1191年)２月４日 辛亥 》 の条
前の右大将家二所御参り。辰の刻、横大路を西行、先ず鶴岡宮に御参り。
御奉幣の後進発し給う。
若宮大路を南行、
稲 村 崎 に 至 り 行 列 を 整 う 。
下河邊庄司 三浦左衛門の尉 小山田の四郎 八田兵衛の尉 ……(以下省略)
《 文 説 》
建久２年(１１９１年)２月４日、
頼朝が二所詣に出発した際、この稲村ガ崎で行列を整えた、とある。
極楽寺切通が開通する以前、鎌倉以西との往来はこの稲村ケ岬の周囲を伝い歩いたものと思われる。
この辺りかなりの難所であり、鎌倉の西限でかったので、一旦この辺りで行列を整え再出発したのだろう。
頼朝が鎌倉入りの当初は、鎌倉の西境は、稲瀬川と見られるが、その後は…
元弘２年１２月、鎌倉で疫病が流行した際、北條泰時は「鬼気祭」を催し、鎌倉の西境を稲村と定めている。
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元弘２年１２月、鎌倉で疫病が流行した際、北條泰時は、鎌倉の西境を稲村と定めている。
《建久２年(1191年)１２月２６日 戊午 》 の条
この間疫癘流布す。
武州殊に驚かしめ給うの処、四角四境の鬼気祭を行わる。べきの由、陰陽権の助国道これを申し行う。
所謂 四 境 は、東 六 浦 ・ 南 小 壺 ・
西 稲 村
・ 北 山 内 と。
