【吾妻鏡】
『戌の刻大地震。南風。由比浦の大鳥居内の拝殿潮に引かれ流失す。着岸の船十余艘破損す。』 『朝より天陰雨降る。雷鳴数声 。 則ち南風烈しく、雨脚いよいよ甚だし。 午の刻大風樹を抜き屋を発す。大略全き所無し。御所の西侍顛倒す。梁棟桁等これを吹き抜く。 また由比の浜に着岸する船数十艘破損し漂没す。…』 |
【吾妻鏡】
『今日、勧進聖人 往阿弥陀仏申請に就きて、舟船著岸の煩ならんがために和賀江嶋を築くべきの 由と云々。 武州殊に御歓喜ありて、合力せしめたまふ。諸人また助成すと云々。』 『今日、和賀江嶋を築き始む。 平三郎左衛門尉 綱行 行き向ふと云々。』 『和賀江島その功を終ふ。 よって尾藤左近入道・平三郎左衛門尉・諏方兵衛尉御使として巡検すと云々。』 |
【吾妻鏡】
『利売直法を定めらる。その上押買の事、同じく固く禁制せらる。… また和賀江津材木の事、近年不法の間、造作に用い難きに依って、その寸法を定めらる。 所謂榑長分八尺・若くは七尺、不足せしめばこれを点定せしめ、奉行人子細を申すべきの由と。 以下これを略す。今日六波羅に仰せ遣わさるる事有り。諸国庄保の新地頭等所務の事、 先々の下知に任せ、非法を致すべからざるの旨と。…』 |