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     浄妙寺明徳三年銘塔      (伝 足利貞氏 墓塔)  鎌倉市指定文化財
《 出展;鎌倉国宝館図録第22集 》
《 平成18年4月26日撮影 》

塔は浄妙寺本堂裏の墓地にある。墓塔は切石を並べた基壇上に建ち、相輪上部を欠いているが現状のままでの

総高は 165.5糎。  安山岩製。  基礎の側面をはじめ基台・塔身・馬耳形突起にそれぞれ輪郭を施すが、

二区に分けられた基礎の側面に格狭間はみられない。

基礎の蓮弁は室町期という時代の相をよくあらわしていて、盛り上がりは少ない。

 燈身正面には厚肉彫りの「宝生如来坐像」を、他の三面に梵字をそれぞれ刻んで、金剛界四方仏を現している。


  基台には三面に次の銘文が記されている。《鎌倉市文化財総合目録・建造物編》による。

『奉造立  宝篋印  塔一基  右志趣者  預□当  来苦報  逆修滅  後善根  後願一既  霊地□  

 現無辺  罪滅悉  陰□□  種智都  也  明徳三  □□申  二月廿四  預修一□  結諦□ 』

これによると、寺伝でいう 貞氏 とは関係がないようである。

                                 以上《鎌倉国宝館 三浦勝男氏の記による》



《 平成18年4月26日撮影 》