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鎌倉五山タイトル



鎌倉五山について



    第一位 『建長寺』   鎌倉市山ノ内 8
  ◇ 巨福こぶくろ山建長興国禅寺。開山は蘭渓道隆らんけいどうりゅう(大覚だいがく禅師;日本初の禅号)、開基は北条時頼(5代執権)である。
  ○ 日本で最初の禅専門道場の禅寺である。
  ○ 創建は建長五年(1253年)に御深草天皇の勅命で時頼の建立である。
  ● 山号の由来は寺の前を通る巨福呂坂に、寺名は創建年である建長五年(1253)の年号からとられた。
  ○ 小袋坂の北側に勝上けんくょうじょうけんに向かって北東に切れ込む谷(地獄谷)にあって、南西に面しいいる。
  ● 臨済宗建長寺派の大本山である。
建長寺窓
(1)設立の趣旨 … 上は皇帝の万歳、将軍家・重臣の千秋、天下泰平の祈り、
                 下は源氏三代・北条一族の死者の霊を弔うことにあった。

(2)本    尊 … 丈六の地蔵菩薩坐像 … 寺地は地獄谷・処刑場で、地蔵像を祀る心平寺にあった。

(3)建    物 … 総門・三解脱門げだつもん(国重文)・楼上に五百羅漢、仏殿・法堂・唐門(いづれも国重文)

            現存の建物は江戸時代、沢庵和尚の進言によって再建・復興されたもの。

  塔   頭 … 西来庵せいらいあん(開山蘭渓道隆の塔頭、昭堂しょうどう・道隆墓(いづれも国重文))。

(4)建長寺歴史 … 建長5年(1253年)創建。大覚禅師死後も北條、足利に保護され、隆盛を誇った。

(5)文 化 財 … 総門の額・銅鐘(国宝)、蘭渓道隆像(国宝)、木造北条時頼坐像(国重文)

(6)行   事 … 河村瑞賢供養、山門梶原施餓鬼会、開山忌、宝物風入れ、

(7)名勝・史蹟他… 道隆自筆の「法語規則ほうごきそく」(国宝)、ビャクシン(道隆が宋から種を持ってきた)、梵鐘ぼんしょう(国宝)

  庭   園 … 


    第二位 『円覚寺』   鎌倉市山ノ内 409        (約6万uの寺域)
  ◇ 瑞鹿山ずいろくさん円覚興聖こうしょう禅寺。開山は無学祖元(仏光国師;宋の禅僧)、開基は北条時宗(8代執権)である。
  ○ 創建は弘安五年(1282年)である。
  ● 寺名の由来は起工の際、地中から「円覚経」を納めた石櫃いしびつが掘り出されたことによる。
  ● 臨済宗円覚寺派の大本山である。
円覚寺窓
(1)設立の趣旨 … 元寇(文永・弘安の役)の戦没者を敵味方なく供養すねためという。

(2)本   尊 … 木造 宝冠釈迦如来    頭部は鎌倉時代、胴部は江戸時代の作。

(3)建   物 … 山門・仏殿・方丈が一直線上に並ぶ、宋の禅宗様式。
  塔   頭 … 黄梅院おおばいん帰源院きげんいん桂昌庵けいしょうあん斎蔭庵さいいんあん正続院しょうぞくいん松嶺院しょうれいいん佛日庵ぶつにちあん龍陰庵りゅういんあん

(4)円覚寺歴史 … 1333年幕府滅亡後、夢窓疎石が住職についた。後醍醐天皇のの力により塔頭42院。

(5)文 化 財 … 木造 宝冠釈迦如来、木造仏光国師像、銅造阿弥陀三尊立像、

                開山が用いた木印二個、宋代の青磁香炉、その他
(6)行   事 … 時宗祭、漱石の会、開山忌、円覚寺舎利講式、宝物風入れ、

(7)名勝・史蹟他… 伏見上皇勅筆の「円覚興聖禅寺」の額。佛日庵は北條時宗廟所。正続院の国宝・舎利殿。
   国宝の洪鐘おおがね(1301年)9代執権・貞時寄進。前田青邨監修の仏殿・天井絵。守屋多々志揮毫の白龍の図。


    第三位 『壽福寺』   鎌倉市扇ガ谷 1-17-7
  ◇ 亀谷山きこくさん壽福金剛禅寺。開山は明庵栄西みょうあんえいさい、開基は北条政子である。
  ○ 創建は正治二年(1200年)である。
  ● この一帯は、義朝の屋敷跡、背後に標高92bの源氏山を背負って東面している。
  ● いま臨済宗建長寺派に属する。
寿福寺窓
(1)設立の趣旨 … 日本に初めて臨済宗を伝えた栄西を招いて、頼朝の遺志をかなえることにあった。

(2)本   尊 … 宝冠釈迦如来

(3)建   物 … 

(4)寿福寺歴史 … 

(5)文 化 財 … 栄西著「喫茶養生記きっさようじょうき」(国重文)、木造地蔵菩薩立像(国重文)

(6)名勝・史蹟他… 源 実朝、北條政子の墓と伝わる五輪塔、墓地(高浜虚子、大佛次郎、星野立子墓)


    第四位 『浄智寺』   鎌倉市山ノ内 1402
  ◇ 金峰山きんぽうざん浄智寺。寺伝によると開山は兀庵普寧ごったんふねん・請待開山は大休正念だいきゅうしょうねん・準開山は南州宏海なんしゅうこうかい、 
     開基は北条宗政(時頼の三男)及び十代執権北條師時もろときである。
  ○ 創建は弘安四年(1281年)である。
  ● 山ノ内にある。
  ● 臨済宗円覚寺派に属する。
浄智寺窓
(1)設立の趣旨 … 五代執権北条時頼の三男宗政を弔うてめ、夫人と息子の師時が建立した。

(2)本   尊 … 三世仏如来坐像(阿弥陀・釈迦・弥勒)(県重文)

(3)建   物 … 花頭窓の唐様の鐘楼門。  境内は国指定史跡。

(4)浄智寺歴史 … 弘安4年(1281)創建。延文元年(1356)焼失

(5)文 化 財 … 三世仏如来坐像、木造達磨大師、木造南州宏海像、大休正念像、木造観世音菩薩立像

(6)名勝・史蹟他… コウヤマキ(鎌倉一の大きさ)、ビャクシン・タチヒガンザクラ(市指定天然記念物)


    第五位 『浄妙寺』   鎌倉市浄明寺3-8-31
  ◇ 稲荷山とうかさん浄妙寺。開山は退耕行勇たいこうぎょうゆう、開基は足利義兼よしかねである。(当寺所蔵『稲荷山浄妙禅寺略記』による)
    中興開基は浄妙寺殿貞山道観じょうみょうじでんていざんどうかん 足利貞氏(尊氏の父)とされている。
  ○ 創建は文治四年(1188年)である。
  ● 浄明寺(浄明寺1〜6丁目)にある。
  ● 浄妙寺はもと真言宗の寺「極楽寺」といった。義兼の子義氏の時に臨済宗に改められ、
     蘭渓道隆の法嗣 月峯了然げっぽうりょうねんが住山して後、純粋の禅寺になり寺号を「浄妙」と改めた、と伝。《大休正念語録》
浄妙寺窓
(1)設立の趣旨 … 

(2)本   尊 … 釈迦如来像

(3)建   物 … 本堂、と新築の客殿、庫裡、本堂裏に開山堂。

(4)浄妙寺歴史 … 大休正念の時期・正嘉元年(1257)から正応元年(1288)の間に「浄名寺」に改名され、

            その後、正安(1299)から元応(1320)にかけてから「浄妙寺」の名がみられる。

(5)文 化 財 … 木造釈迦如来坐像、木造退耕行勇坐像(国重文)、

            紙本淡彩地蔵菩薩像、足利尊氏自画賛(市文)、青磁香炉、三宝荒神像、藤原鎌足像

(6)名勝・史蹟他… 伝足利貞氏墓。山門左側小道奥に鎌足稲荷の祠。  境内は国指定史跡。




鎌倉五山の所在地

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建長寺 円覚寺 寿福寺 浄智寺 浄妙寺


 鎌倉五山・四季 風景写真

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【建長寺の四季彩風景】
【円覚寺の四季彩風景】
【寿福寺の四季彩風景】
【浄智寺の四季彩風景】
【浄妙寺の四季彩風景】