日蓮聖人・画像特集K

【 日 蓮 聖 人 坐 像 】   ( 常 顕 寺 )
日蓮聖人坐像】(常顕寺)

         《 出典 『鎌倉の日蓮聖人 中世人の信仰の世界』神奈川県立博物館 特別展図録
                                 神奈川県立歴史博物館編集 日蓮宗神奈川県第二部宗務所発行        (平成21年10月17日)発行  》

      【 木造彩色   室町時代   常 顕 寺 ( 神奈川県 茅ヶ崎市 )  】

本像は僧網衣の像衣に袈裟、横被を着け、右手に笏、左手に経巻を執る日蓮聖人に通例の説法像である。

像高は29.3糎。   通時は像に実際の衣・袈裟を着付けて安置されている。

寄木造で玉眼篏入、彩色仕上げとする。  

像の敷く上畳座の天板裏に 大永七年(1527)の年記と、小田原、徳乗坊、日盛(花押)などの墨書があり、これが本像の

制作時期をしめすものとみられる。

像は小ぶりながら、意思の強そうな日蓮聖人らしい面貌をあらわし、バランスの良い体部造詣や衣文のさばきなど優れた

彫技をしめす。  また先の尖った袖先の形など、日蓮宗肖像彫刻として古様であり、台座銘の大永七年と制作時期が

よく合致する。

                          (神奈川県立博物館 薄井和雄学芸部長 解説 により)



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