日蓮聖人・画像特集J

【 日 蓮 聖 人 坐 像 】   ( 信 隆 寺 )
日蓮聖人坐像】(信隆寺)

         《 出典 『鎌倉の日蓮聖人 中世人の信仰の世界』神奈川県立博物館 特別展図録
                                 神奈川県立歴史博物館編集 日蓮宗神奈川県第二部宗務所発行        (平成21年10月17日)発行  》

      【 木造彩色   室町時代 ( 永禄七年 )   信 隆 寺 ( 神奈川県 茅ヶ崎市 )  】

本像は僧網衣に袈裟、横被を着け、右手に笏、左手に経巻を執る説法像である。

寄木造で玉眼篏入、彩色仕上げとする。  

像高は42.0糎。  現在、後補の彩色に覆われている。人形化の進んだ像であるが、面貌は日蓮聖人らしい、強い表情がよく

しめされている。

像内の背面に墨書があり「八月十三日  法主日□坊  南無妙法蓮華経  願主仏国寺善行坊  日受  敬白  

干時永禄七年甲子」 とある。これにより本像は永禄七年(1564)に、当寺の近くにあった仏国寺の像として制作されたものと考

えられる。

仏国寺は廃寺となっているので、いつの頃か同宗の信 隆 寺に移されたものと見られる。

                          (神奈川県立歴史博物館 薄井和雄学芸部長 解説 により)



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